シロアリ 住宅診断

日本の住宅寿命はこれでいいの?

本日は掛川市内にあるお寺さんの定期点検に行ってきました。

こちらのお寺は以前シロアリによる被害がありました。

被害にあってしまった要因としては、基礎がなく土台が地面に接していることと、改築によって床下内の通気が遮られてしまったことなどが考えられます。

駆除後は定期的な点検と再施工で維持管理しているので再発することはありませんが、環境や構造的には油断は禁物です。

歴史ある木造建築物は貴重で、今では職人も少なく、材料の入手も難しいことから建てようと思っても莫大な費用が掛かってしまい簡単には建つことが出来ないので何とか良い状態で残したいものです。

日本の住宅の寿命は30年程度と言われていますが、欧米では手を掛けて大切にする文化がありイギリスは77年、アメリカ55年という報告があり、世代を超えて引き継ぐものとなっています。

何故、日本の住宅は寿命が短いのか?

これにはいくつかの理由があると言われていますが、一番には新築が好きでメンテナンスはせずに壊れたら立て直すという文化にあると思います。

それを表す調査で住宅投資に占めるリフォームの割合がイギリス57.3%、フランス56.4%、ドイツ76.8%ですが、日本は27.9%と半分程度です。

住宅は人生で一番大きな買い物で支出の中でも大きな割合を占めていますが、一代で壊すような文化ではいつまで経っても暮らしは楽にならないと感じてしまいます。

人口減少、高齢化社会、日本経済は大きく変わってきているだけに、私たちの暮らし方を見直す時なのかも知れません。

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