インスペクションが抑止力になる

右側が既存の住宅の基礎、左側が増築したところの基礎になりますが、見てわかるように隙間がしっかりとできてしまっています。

床下側から見ても光が見えるほど隙間ができてしまっている為、雨水の侵入や、昆虫類の侵入が容易にできてしまう状況でした。

普通は基礎が離れるようなことはありませんが、たまにこのような造りになっていることがあります。

建て方の都合だとは思いますが、この隙間からシロアリが上がってしまった事例やネズミなどの侵入となってしまったケースもあるので隙間は埋めて欲しいものです。

増築などでは10㎡を超えると確認申請をしなくてはなりませんが、それ以下の場合は必要としません。

そのため、耐震性などの検討がされずに増築されてしまうことが多くあり、見た目はキレイでも知らないうちに耐震性能を落としていることがあります。

また、断熱性などもあまり考慮されていないことが多くありますが、現在の新築では断熱等級がどの程度なのか伝える義務があり、2025年からは断熱等級4以上が義務化されるので、これから増築するのであれば、これからの住宅に求めれられる基準に適合した工事をしてもらえるのか確認することが大切です。

また、新築では建てている工程ごとに第三者による検査を入れるお施主様が増えてきていますが、リフォームでは未だに建築会社任せになってしまっている場合が殆どだと思います。

どうしても「だまされたくない」「少しでも安く」という心理が働くものですが、リフォームでは相見積もりよりも施工内容や施工の質が大事だと思います。

さらには、国からの補助金が出ていますが、全く案内してくれなかったり、申請手数料が高かったりと、建築会社の質に疑問を感じることもあるので、業者を選ぶ際は抑止力のためにも第三者のインスペクションを入れることを伝えることが望ましいと思います。

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