住宅診断 環境改善

点検とメンテナンス

今日、建物定期点検で伺ったお宅で床下の点検をしていると基礎にひび割れが確認できたので、その部位を注意してみるとクモの巣やゴキブリの証跡が多くあり、念のために外周の様子も確認してみると該当箇所では同様に基礎にひび割れとゴキブリの死虫が確認されました。

また、この数日は雨が降っていませんが陽が当たりにくいこともあってか、その基礎周辺の土壌は湿り気を帯びている状態で、外壁のトタンも腐食している状況なども確認されました。

これだけジメジメと湿気が溜まりやすい環境では害虫に侵入されやすいので、生息されないように定期的に薬剤処理をするか、侵入されにくい構造にするなどの対策をしたいところです。

また、基礎は建物を支える重要な部位ですが、ひび割れを放置すると中に入っている鉄筋が錆びてしまい強度低下になってしまうことや、土壌の水分が多いことからコンクリートが水を吸い上げてしまい劣化を早めてしまうことなどが心配されます。

どんな建物も経年劣化を起こします。

ですから建物の寿命をのばすためには定期的なメンテナンスがとても大事になってきます。

建物の劣化はシロアリ被害や雨漏りによるものが大きいですが、床下や室内の通気がとれず湿気が籠りやすいことも劣化を早める要因になっています。

ゴキブリやムカデなどの害虫は通気が悪く湿気ている環境を好んで生息をしているので、そうした害虫をよく見かける場合は駆除だけでなく、建物の劣化対策をしてあげることが建物寿命をのばすコツでもあると思います。

建物寿命をのばすと言ってもあまりピンとはこないかも知れませんが、日本における建物の寿命は平均30年程と言われています。

もし30歳で新築を建ててその後に何もメンテナンスをしなければ60歳くらいで建物の寿命は尽きるということになります。

仮に100歳まで生きるとすれば70年もある訳ですから、それ相応にメンテナンスをしなければならないことは簡単に想像できます。

現に、自分の家の周りを見回してみても築70年を経過した家は先ず見つからないのではないでしょうか。

定期点検と計画的なメンテナンスをしましょうね。

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