建物点検で長寿命化

本日は、いつもお世話になっている工務店様より白アリ調査の依頼があり焼津市のお宅へ行ってきました。

調査する建物は大正時代に建てられたもので、束柱ひとつとっても当時の職人の確かな技術を感じさせられます。

築年数が経っているため古い白アリの被害の跡がありましたが、他には劣化となる問題等はありませんでした。

昔の家は現在の家と比べて耐震性能や断熱性能などといった性能は劣りますが、虫に食べられたり湿気によって木材が腐らないことなどを考えて使用する木材や建物の通気性を良くするなどの日本の気候を熟知した理にかなった建て方をしていました。

寺院などで築100年以上の建物が存在しているのもそれが理由ですが、改修工事や増築などで近代の建築工法や建材を使用することで白アリや木材の腐朽で姿を消すことになった建物も多くあります。

今日のニュースでは出生数が80万人を切りさらに人口減少が進むという報道がありました。

それによって労働人口減少、経済縮小といった様々な課題が降りかかってきます。

そうした中で人生100年と言われる時代において、建物の高寿命化は避けることが出来ない重要な性能基準です。

しかし、機能性や外観、耐震性能、最近では省エネ性能などを売りにする住宅が多く見受けられ脚光を浴びていますが、最も大切な長期安心住宅性能やメンテナンスフリー住宅のような、これからの住宅に求められる性能が軽視されているのうに感じています。

先ずは維持管理のための定期点検とそれに合わせたメンテナンスをしていきましょうね。

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