住宅診断 害虫・害獣

大丈夫だろうと放置しない

本日は静岡市のお客様宅へ定期建物点検に伺ってきました。

点検に入る前に気になることなどをヒアリングさせて頂くと、最近、物音がしたのでネズミ用の罠を仕掛けたところ、ネズミが一匹掛かり、それからは物音などはしなくなったとのことでした。

建物点検は建物の構造、過去の履歴に加えて大切なことはお客様からのヒアリングです。

点検では様々な事象をみていきますが、現在は何も問題がなかったり修繕などをされていると、ちょっとした変化や劣化事象が隠れてしまい目視では確認できないことがあります。

例えば、歩くことで僅かに感じる床のたわみなどの事象や床に断熱材があると床材が直接見えないために目視では確認することができません。

そのためにヒアリングをさせて頂くことは見落としをしないためにも大切になります。

問題は必ず目に見えない僅かなことから時間を掛けて大きくなり次第に目に見える形となって現れてくるものです。

今日のお宅では物音がしなくなったと安心をされていましたが、床下には大量にネズミの糞が確認できました。

ネズミが捕獲され大量の糞があったわけですから、今後も侵入される可能性が高いことや既に棲み処として生息が始まっていることが考えられます。

このまま放置すれば糞尿被害やダニの発生、電線を齧って漏電、断熱材の破損に壁などに穴を開けられるなどの被害となるかもしれません。

人は今問題を感じていないと大丈夫だろうと考えがちですが、これは問題が起きるまで放置するという考え方です。

建物は必ず経年劣化をするものです。

放置をすれば必ず目に見える形となって大きな被害を引き起こしますが、放置したことで多くの方が後悔している姿を目にしてきました。

おばあちゃんの知恵袋ではないですが、私の親の時代には多くの経験から、今の行動が将来どのようなことになるのかを知っていたので、例えば劣化や害虫の発生をさせないために年末には必ず畳を外に出して干すなど問題が起こらないような工夫や行動をしていたことを思い出します。

そうした景色も懐かしいものとなりました。

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