外壁の劣化

本日、建物点検に伺ったお宅で建物の外周点検を行っているとモルタル塗りの外壁に数カ所クラックが確認できました。

外壁に触れてみると白い粉が手につくチョーキング現象（白亜化現象）も見られました。

チョーキング現象とは雨や紫外線によって塗料の樹脂が分解されて粉上になる現象をいいます。

外壁塗装の目的は美観もありますが、何より大切なことは塗料に含まれる樹脂によって塗膜を形成して雨水から建物を守る役割です。

ですからチョーキング現象が出ているということは塗膜が劣化をしていて防水機能が落ちてしまっていることになります。

塗膜が劣化してしまうと外壁材に雨水が浸透してしまいます。

それにより素材が膨張や収縮が大きくなり、サイディングであれば反りが起こり雨水が入り込む隙間ができたり、場合によっては割れてしまいます。

モルタル塗りでは壁面にひび割れが起こり、特にサッシ枠の角に発生し易くなります。

塗装の寿命は塗料によっても違いはありますが、概ね１０年が目安になります。

仮に耐久性がある塗料を使用してもサイディングなどに使われている目地コーキング材の寿命があるので、出来れば１０年を目安に再塗装をしたいところです。

建物を劣化させる原因はシロアリと雨漏りです。

費用は掛かりますが、建物を長く持たせるためには避けられないので計画的にメンテナンスをしてもらえたらと思います。

因みにバルコニーの床に使用されているＦＲＰ防水や屋根材の薄く平らなカラーベストなどは劣化しやすいので、そうした構造の建物の方は定期点検とメンテナンスをして下さいね。

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