住宅診断 害虫・害獣 環境改善

喘息とダニ

奥様が喘息になったので原因の追究と対策を検討したいとのことで、天井裏の調査依頼があり伺ってきました。

喘息を引き起こす要因はダニやハウスダスト、この時期としては花粉などもアレルゲンとなりますが、他にもタバコや過労・ストレス、天候の変化など様々な要因によっても発症すると言われています。

小児喘息は主にアトピー型喘息でアレルギー物質によって引き起こされますが、大人になってから発症する成人喘息の多くは非アトピー型喘息でアレルゲンの特定が難しいとされているので、どんな時に出やすいのか日常的に自分の行動を観察することが重要です。

ネズミや鳥などの害獣によってダニ類やカビなどが発生しますが、日本における気管支喘息の50%~90%は室内塵ダニだと言われています。

この塵ダニは一年中生息が見られ、気温20℃~30℃、湿度60%~80%の高温多湿を好む傾向があり、ほこりや人のフケやアカ、その他有機物をエサとするので、ある意味どこにでも生息することが考えられます。

ダニは目にはみえませんが、汗1gで300匹程度のダニが生息できるそうなので、生息環境が整ってしまうとかなりの数が存在することになります。

また、糞や死骸などによっても引き起こされるので、こまめに換気や清掃をすることも対策の一つになるかも知れません。

今日のお宅の天井裏では鳥が巣作りをした痕跡やネズミの足跡や埃などが多く確認できました。

これが奥様の原因なのかは分かりませんが、どちらにしてもダニ生息の温床であることは間違いないので、先ずは掃除と共に除菌をしてあげたいところです。

実は私も喘息持ちで、以前、娘が飼っていたハムスターと同じ部屋にいるだけで息苦しくなった程なので、このような状況を見ただけでも咳が出そうになります。

近年の住宅は気密性が高く暖かいことや、日中が留守で締め切っているお宅が多いこともあり、ダニが大量発生しやすい環境になっています。

ダニに刺されないからダニはいないと思っている人が多くいますが、先ほどの塵ダニなどは人を刺すわけではないので大量に発生しても気が付かないだけなので、刺されないからといって安心ではありません。

清掃や換気は基本です。

出来れば、定期的に天井裏など異常はないか点検することをお勧めします。

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