施工不良

今日も建物定期点検をしてきました。

点検をしていると色々な劣化事象を見ますが、床下では基礎のひび割れが多く確認されます。

基礎のひび割れの要因は様々ありますが、放置をすると基礎のコンクリートの劣化や鉄筋が腐食を起こすなど期待する強度を損なってしまいます。

安心して快適に暮らすために劣化した部位をメンテナンスをしていても、住宅の命と言える一番大切な耐震性能を下げてしまっては元も子もありません。

今回の写真は、以前に別業者様が基礎補修をされた箇所で、補修は基礎外側から補修材を注入したようです。

しかし、床下側から見ると補修材がひび全体に行き渡ってなく施工不良となっていました。

表面に塗り物をして蓋をするなど表面的に誤魔化そうとする悪質といってもいい業者がいますが、雨水を防ぐことだけが目的ではないので、まったく意味をなしません。

ヤシロで採用している補修はドーム工法といい、国交省の「建築改修工事共通仕様」として採用され世界遺産などにも使用されている信頼性のある工法です。

しっかりとした技術と丁寧な施工を行えば今後も長く安心して住み続けるものと思います。

同じ建築に関わる業者として、こうした仕事を見ると本当に悲しく残念で仕方ありません。

何か勧められたら鵜呑みにしないで、第三者に声をかけること、または、他社にも聞いてみることが大切なことだと思います。

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