業者選びのポイント
先日の雨の日に建物調査に伺うと、外壁劣化が要因で壁内雨漏りを起こしてしまい土台や柱などが腐朽しているお宅がありました。
外壁の劣化が気になったので7年程前に塗装した業者に見てもらったところ、床下など確認一つしないで緊急性はないと言ってその後連絡もしてこないそうです。
ちょっとした外壁仕上材の割れ・反りや目地の傷み、または釘打ち部から壁内に雨水が流れ込み今回のような腐朽を起こしてしまっているケースは普通にあります。
明らかに劣化が分かる事象もありますが、表面的に見ただけでは分からないことも多くあるので、その際には床下を確認して水の染み跡はないかを確認することが重要です。
また、それでも水漏れが気になる場合や業者に見てもらっても雨漏りが直らないという方は、多少費用が掛かりますが、散水試験やサーモグラフィーカメラなどを使った非破壊の雨漏り診断をすると良いです。
近年の住宅の外壁材の80%がサイディング材と言われていますが、その理由としては比較的安価で重量が軽く耐震性に優れ、デザインも豊富であることなどがあります。
反面に塗装の劣化や目地コーキングの劣化などの原因で壁内雨漏りを起こしてしまうので、定期点検とメンテナンスは必ず行う必要があります。
メンテナンスは10年が目安で、それを過ぎると問題はないように見えていても確実に劣化が進んでいるので、まだ大丈夫だろうと後送りにはしないことが賢明です。
塗装屋さんにも雨漏り診断が出来る人はいますが、悪質業者や知識が足りてない業者も多くいるので、選ぶ基準としては最低でも構造が分かる建築士がいるか?を必ず確認することが大切です。
今回の業者さんに悪意はなく知識が足りていなかっただけかも知れませんが残念ではありますね。
定期的な建物点検をされてない方、特にこれから外壁塗装やリフォームをされる方は、工事の前に状態を知っておくことが失敗をしないコツだと言うことを知っておいてくださいね。
ヤシロはシロアリ屋と思っている人がいますが、静岡県の建設業登録をして建物劣化診断や瑕疵保険検査会社としての業務もしています。