リフォーム
環境改善
建物劣化対策
建物調査で床下の状況を確認しました。
床下は通気が悪く土台や大引などの木部にはカビが発生し、束石は土壌の水分を吸い上げた跡が確認できます。
通気が悪いことや土壌に水分が多いと木部の腐朽やコンクリートの劣化を早めてしまうことが考えられます。
高寿命化の日本においては住宅の長寿命化は大きな課題のため、決して見逃せない事象の一つと言えます。
因みにコンクリートは強アルカリ性ですが、大気中の二酸化炭素によって中性化をしていきます。
中性化そのものは強度に影響は与えませんが、内部にある鉄筋が腐食する原因となります。
また、雨水に溶けた硫化イオンをコンクリートが吸い上げると微細破壊を起こしてコンクリートをボロボロにしてしまう原因となるので少しでも早めの対策が必要です。
新築なら土壌改良など対策はありますが、既存の住宅では土を入れ替えることは不可能に近いので、考えられる対策として床下の換気を高めることになります。
しかし、写真のように床断熱材のない住宅において床下の換気を高めてしまうことは、冬場に床が冷やされてしまうことにもなるので、断熱材の設置を合わせて検討することが必要です。
床の断熱材といっても床を剥がすような大掛かりな工事ではなく、床の断熱材は床を剥がさない非破壊で取付が可能です。
①日常生活のまま工事が可能
②床を剥がす工事と比較して低コスト
③国の補助金がでている
特に夏は床下で結露を起こしやすい季節です。
住宅の長寿命化のためにも建物劣化対策をして欲しいと思います。