シロアリ対策には定期点検が大事

連日、羽アリが舞ったというお問い合わせを頂き、ゴールデンウィークに入った今日も調査に行ってきました。

建築業界ではベタ基礎コンクリート造によって耐震性や防湿性、そして防蟻性が高くなると考えられています。

確かに、布基礎造で床下が土よりは発生を抑えることが出来ていると思いますが、相変わらずシロアリの被害に遭っている住宅が多くあるのが実情です。

シロアリはコンクリートを食べませんがベタ基礎コンクリート造であってもシロアリの通り道となる場所はたくさんあるので油断をしてはいけません。

コンクリートは固まる際に乾燥収縮を起こすので、内継ぎ部に隙間、基礎の立上り部や土間にひび割れ、また、配管を通す穴や、水抜き穴など多くの隙間が存在しています。

今日、伺ってきた住宅は基礎の外周に化粧で塗られているモルタルの剥離によって、基礎とモルタルとの隙間を登って侵入しているケースでした。

建築基準法に従って設計し住宅を建築していますが、建築基準法では施工方法まで定めてはいないことや、施工の品質や経年劣化までは計算できるものではないので、どんなに立派な家を建てたとしても油断はできません。

近年では乾燥した木材を好み、飛来した羽アリが小屋裏などから侵入し直接木材を加害する種も増えてきているので、これまで以上に対策をしていく必要があります。

しかし、シロアリ被害に遭った方の中には運が悪いと考える人が多くいます。

シロアリはどこにでも生息しているので運が悪いと考えるのは大きな間違いです。

ババ抜きには必ずババが入っているのでゲームをしている以上いつかはババを引くことになるのと同じで、シロアリはどこにでもいるので家を持った以上、対策をしていなければいつかは被害にあってもおかしくないので、運が悪い訳ではなく、成るべくして成ったと考えた方が建設的な対応ができると思います。

それと、シロアリの被害イコール羽アリではないので、羽アリが出ていないからシロアリの被害には遭っていないと決して思わないで下さい。

その油断が被害を大きくしてしまいます。

必ず、定期的な点検をしてもらうことがとても大切です。